「インフルエンサーマーケティングでKPIを設定したのに、うまく機能しない」
「チームメンバーが自主的に動いてくれない」
インフルエンサーマーケティングを担当していて、KPIに悩まされている人も多いのではないでしょうか。
KPIがうまく機能しないのは、もしかしたらKPIの決め方に問題があるからかもしれません。そこでこの記事では、インフルエンサーマーケティングにおけるKPIとは何なのか、どのように決めれば良いのかなど、KPIの基本を解説していきます。
目次
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーにSNSで商品のPR投稿をしてもらい、フォロワーを中心とする消費者に「買いたい」という気持ちを起こさせるマーケティングの方法です。
インフルエンサーマーケティングに取り組む際に、KPIを設定している企業は多いでしょう。しかし、数字を決めたものの、それに対する具体的な行動が起こらない、うまくいかないというケースも多いのではないでしょうか。
それは、KPIの数字を「なんとなく」決めただけで、根拠に基づいていないのが原因かもしれません。
KPIとは
KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、事業やプロジェクトにおいて成果や達成度合いを評価する指標のことをいいます。「重要業績評価指標」と訳されています。
インフルエンサーマーケティングにおけるKPIの例
例えば、Instagramを活用したインフルエンサーマーケティングにおいて、次のような指標をKPIに設定している企業も多いでしょう。
- インプレッション数
- リーチ数
- いいね数
- 保存数
- URLクリック数
- 自社アカウントのフォロワー増加数
- 自社サイトのユーザー登録数
- 売上(コンバージョン)
これよりさらに細かく分析している企業もあるかもしれません。
ここで大切になのは、このKPIの数字をどのようにして決めたかというポイントです。「前年比120%にしよう」となんとなく決めて、「達成した」「達成しなかった」と一喜一憂したところで、会社の本当のゴールにたどりつけるわけではないからです
インフルエンサーマーケティングを本当の意味で成功させるためには、この後で解説するKGIに基づいてKPIを設定し、それを達成するためにインフルエンサーマーケティング施策を企画するというのが経営視点での正しい決め方です。
KGI・CSFとは
KGIとは、Key Goal Indicatorの略で、事業やプロジェクトにおける最終ゴールの数値目標のことをいいます。「重要目標達成指標」と訳されています。「当期利益1億円」のような経営目標です。
CSFとは、Critical Success Factorの略で、事業やプロジェクトを成功させるため、KGIを達成させるための要因のことをいいます。「重要成功要因」と訳されています。「当期利益1億円を達成するために、生産性を向上させる」のようなことを決めます。
つまり、KPI、KGI、CSFは、次のような関係になっています。
指標 | 内容 |
KGI | 最終ゴールの数値目標
例:当期利益1億円 |
CSF | KGIを達成させるための要素・要因
例:生産性向上 |
KPI | CSFを実現するための具体的な指標
例:生産量や生産時間効率などの具体的な数字 |
この表を見れば、KGIを決め、それに向けて具体的に動くためのCSFを決めて初めてKPIが決まるということが分かるでしょう。いきなりKPIを決めて、それに合わせて行動を決めるというのは、経営視点で見れば行動が逆なのです。
「KPIを決めたのに機能しない」「KPIを決めたのに部下がそれに向かって動こうとしない」という問題がある場合は、もしかしたらKPIの決め方に問題があり、チームメンバーが納得していない、いわゆる腹落ちしていない状態にあることに原因があるのかもしれません。
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インフルエンサーマーケティングを成功させるためのKPIの決め方
ここからは、インフルエンサーマーケティングを成功させるためにKPIを決める方法を紹介していきます。KPIの設定方法は色々ありますが、一例として以下の手順を紹介します。
- KGIを共有する
- KGIのゴールに対する現在地を確認する
- 何が変わるとその差が埋まるかを洗い出す(CSF)
- KPIを設定する
1.KGIを共有する
KGIは経営陣や上層部が決める目標のため、スタッフ層には共有されないこともあるかもしれません。しかし組織が一丸となってゴールに向かうためには、KGIを共有することがとても重要です。可能であれば、ただ数値目標を共有するだけでなく、なぜその目標を設定したのか、どういう思いがあるのかということまで伝えられるとチームメンバーが自分ごととして受け入れやすくなります。そうなれば、例えばインフルエンサーマーケティングであれば「利益目標をいくらにするためにはコンバージョンがこれくらい必要。それならリーチはこれくらい必要だから、フォロワーが○人いるインフルエンサーに依頼しよう」と考えられるようになるでしょう。
スポーツにおいて、「次の大会で優勝する」という目標を掲げて練習するのと、目標もなくただ練習するのとでは、日々の練習に取り組む姿勢が変わります。事業においても、同じことなのです。
2.KGIのゴールに対する現在地を確認する
KGIを共有してゴールを明確にしたら、現在地を確認します。これは、「目標数値を100%とした時に、現状のままなら何%達成可能か」など数字で表すのも一つの方法です。
例えば、「当期利益1億円を100%とすると、現状のままなら達成度は40%。100%に持っていくには、60%のギャップを埋めなければならない」という具合に算出します。
3.何が変わるとその差が埋まるかを洗い出す(CSF)
現状と目標とのギャップがどの程度あるのかが分かったら、何が変わるとそれが100%になるかを考えます。例えば、「会員が増える」「コンバージョンが増える」などがあるかもしれません。
ここでは、制約事項を全て取り払い、「制約事項がないとしたら」という視点で考えます。「コンバージョンなんて簡単に増えない」などと決めつけず、制約事項を全て取り払って「コンバージョンが増えれば目標達成できる」と考えるのです。
4.KPIを設定する
3.で設定したCSFの内容を具体的な行動に落とし込んで数値化します。コンバージョンを増やす(CSF)ためには、「SNSのURLクリックを130%に増やす」「SNS投稿のリーチ数を120%に増やす」という決め方です。
突拍子もない数値目標を立てても実現できないので、関係者と調整しながら実現可能な数字を割り出して設定し、なおかつ100%に持っていけるようにすることが大切です。
インフルエンサーマーケティングで失敗しないKPIの決め方まとめ
この記事では、インフルエンサーマーケティングでのKPIの決め方を解説しました。KPIは、以下の手順で決めていきます。
- KGIを共有する
- KGIのゴールに対する現在地を確認する
- 何が変わるとその差が埋まるかを洗い出す(CSF)
- KPIを設定する
KPIは、事業を進めるうえで重要な指標です。関係者全員が納得し、それに向かって進んでいけるよう、根拠に基づいた数字を計算して設定することが重要です。
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