アメリカのインフルエンサーマーケティング支援企業Tomosonが行った調査によれば、インフルエンサーマーケティングはオーガニックサーチやペイドサーチなどを抑え、最も急成長している顧客獲得チャネルであると高く評価されています。
インフルエンサーマーケティング1ドルの投資に対し、企業は6.5ドルの収益を得ているという結果からも分かる通り、従来の広告と比べて費用を抑えつつ、高い効果の見込めるマーケティング手法です。
しかし、実際にインフルエンサーマーケティングを実施してみたものの、思うような効果が感じられなかったというケースも少なくありません。
インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、KPIの設定と効果測定が重要です。
この記事では、インフルエンサーマーケティングのKPI設定時のポイントや効果測定の方法などについて詳しく解説していきます。
目次
インフルエンサーマーケティングではKPI設定が重要
効果的なインフルエンサーマーケティングのためには効果測定を行い、改善を繰り返していく必要があります。
そこで重要となるのが、KPI(Key Performance Indicator)です。
KPIは日本語では「重要業績評価指標」といい、最終的なゴールを目指すまでの過程で達成しなければならない目標のことを指します。簡単に「中間目標」と捉えてもいいでしょう。
目標を測るための指標がないと、せっかくインフルエンサーマーケティングを実施しても「成功したと言えるのか?」「失敗してしまった気がするが、具体的な問題がわからない」など、目標の達成度合いが把握できず、改善につなげることが難しくなってしまいます。
SNSマーケティング施策の目的を明確にし、費用対効果を見定めるためにも、最初にしっかりとKPIを設定しましょう。そして順序立てて進めていけば、インフルエンサーの選定〜効果検証〜改善と、スムーズに進めていくことができるはずです。
インフルエンサーマーケティングのKPI設定時のポイント
それではここからは、KPIを設定する際のポイントについて解説していきます。
最初にKGIを設定する
まずは、インフルエンサーマーケティングを行う最終的なゴールとなるKGI(Key Goal Indicator)を設定しましょう。
KGIを設定する際は、ひと目見て誰でもその結果がわかるよう、明確なものにする必要があります。たとえば、下記のような具体的なものです。
- 新規の問い合わせ数を2倍にする
- リピート率を今よりも15%アップさせる
- 今まで積極的にアプローチできていなかった30、40代の購入数を10%増やす など
新規ユーザー獲得、ブランディング、問い合わせ数アップ、リピート率向上など、方向性を定めてから具体的な数値を設定するといいでしょう。
KPI設定では5つのポイントを意識
次に、KGIを達成するためのKPIを設定します。ただゴールを設定するだけでは、今どの段階まで到達したのか、達成度はどのくらいなのかがわかりません。
適切なKPIをいくつか設定することで達成状況を細かく把握することができるため、もしも問題や改善点が見つかった場合でもすぐに起動修正を行うことが可能です。
KPIはいくつか設定することが多いものの、あまりに多すぎると判断が難しくなってしまうこともあります。確実に状況把握ができるよう、重要度の高いものを数個に絞るといいでしょう。
なお、KPI設定時に意識するといいと言われているのが「SMART」と呼ばれる5つのポイントです。
- Specific…具体的な内容にする
- Measurable…計測な(定量的な)ものにする
- Achievable…高すぎる目標ではなく、達成可能なものを設定する
- Relevant…KGIと関連性のある目標を達成する
- Time-bound…適切に区切った期限を設ける
上記のポイントを満たしているかどうかをチェックすることで、適切なKPI設定ができるでしょう。
各SNSの特徴を考慮する
インフルエンサーマーケティングは、SNSによってもアピール方法や、得意ジャンルが変わってきます。
それぞれのSNSの特徴を考慮した目標設定が必要であるという点に注意が必要です。
Instagramの場合
美しい写真・動画での訴求に強みがあるInstagramは、あらゆるジャンルで購買転換率(SNSで口コミを見た後で購入に至った率)が高く、今多くの注目を集めているSNSの一つ。
Instagramの特徴として、投稿にURLリンクが設定できない(URLの記載は可能だが有効なリンクが追加できない)という点があるため、WEBサイトへの遷移は投稿を見る→アカウントのプロフィールを開く→URLクリックという導線になります。
また、Instagramではハッシュタグ文化が根づいており、適切なハッシュタグの設定が非常に重要です。
Instagramで想定されるKPIとしては、下記があります。
- インプレッション数・リー理数
- エンゲージメント数
- ハッシュタグ投稿数
- フォロワー数
- プロフィールからのURL誘導数
Twitterの場合
Twitterは短い文章を投稿するSNSで、動画や画像とも相性がよく、拡散力が高いのが強みです。
ただし、情報を発信してもすぐに流れてしまい「誰にも見てもらえなかった」という状況になりかねないリスクや、差別化が難しいこと、数多くの企業が参入しているためインフルエンサーマーケティングの効果を生むためには質の高いコンテンツが求められるなど、戦略的な運用が求められます。
Twitterで想定されるKPIとしては、下記があります。
- インプレッション数
- エンゲージメント数
- フォロワー数
- URLクリック数
インフルエンサーマーケティングの効果測定方法
インフルエンサーマーケティングのKPI設定と同時に、効果測定のための環境も整えておきましょう。
ここからは、効果測定の方法についてご紹介します。
分析ツールの活用
分析ツールの活用は、インフルエンサーマーケティングだけではなく、SNSマーケティングの効果を測るためには欠かせないものです。
各SNS公式の機能が提供されており、Instagramは「Instagramインサイト」、Twitterは「Twitterアナリティクス」があります。
インフルエンサーマーケティングでは、起用したインフルエンサーから分析ツールのデータを共有してもらい分析に役立てましょう。
Googleアナリティクス
WEBサイトの閲覧数・訪問数などさまざまなデータを掲載できるGoogleアナリティクスも、インフルエンサーマーケティングの効果測定に役立つツールです。
「パラメータ付きURL(URLの末尾にラベルを追加することで流入元がわかる)」を活用すれば、サイト流入がどのインフルエンサーからなのかを計測することができます。
たとえば、AさんとBさんという2人のインフルエンサーを起用して施策を実施する場合…
- Aさんに渡すURL「https: //123456.com/Aさんとわかるパラメータ」
- Bさんに渡すURL「https: //123456.com/Bさんとわかるパラメータ」
このように設定しておけば、どのインフルエンサーからの流入が最も多かったかを把握することが可能です。
しかしInstagramのリンクはプロフィール欄のみに記載が可能なため、事前にインフルエンサーに設置が可能か確認が必要です。
まとめ
何を持って成功とするのか判断が難しいと言われるインフルエンサーマーケティングですが、あらかじめKGI・KPIを設定しておけば、定めたゴールに向かって改善を繰り返しながら効果的な運用を行っていけるでしょう。
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特許を取得した独自のプロファイリングAIが最適なインフルエンサーを選定するため、確実にターゲット層にリーチできることが強み。リーチ保証型のため無駄がなく、効率的な運用が可能です。
インフルエンサーマーケティングは、一見成功しているように見えても、全く違うターゲットにアプローチしてしまっている可能性があります。たとえば、下記のようなケースです。
「インフルエンサーマーケティングの効果が感じられない」という場合、インフルエンサーとターゲット層にズレが生じてしまっている可能性も考えられます。
より効果的なインフルエンサーマーケティングを行いたいとお考えでしたら、MATCH ENCERの活用がおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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