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【インタビュー】AIで潜在顧客を発掘ーBtoCをサポートするAIQのMoribus(前編)

【インタビュー】AIで潜在顧客を発掘ーBtoCをサポートするAIQのMoribus(前編)-0

AIテクノロジーを活用したプロダクトを提供し、企業のInstagram運用やインフルエンサーマーケティングをサポートするAIQ株式会社。消費者の購買行動や属性などをデータとして可視化することで、400社を超える企業のマーケティングを成功に導いています。

AIQのプロダクト「Moribus」の特徴は、利用者である顧客企業はもちろんのこと、その先にいるお客様の満足度を高めることに主眼を置いて開発している点にあります。今回は、Moribusとはどのようなプロダクトなのか、なぜ多くの企業に支持されているのかについて、Moribus事業のPdMを務める矢野裕太がインタビューに応えました。

AIQ株式会社
プロダクトマーケティングマネージャー
矢野裕太

―今日はよろしくお願いいたします。早速ですが、矢野さんはAIQの中で主にどのような業務を担当されているのでしょうか。

私はPdMといわれるポジションに就いています。プロダクトの戦略や事業計画を立て、それに沿って開発を進めていく責任者ですね。市場におけるポジショニングを明確にしてプロダクトビジョンや世界観を決めたり、社内向けにそれを発信したりといったことも行っています。

当社では、現在3つのプロダクトを提供しています。1つ目は、Instagram運用ナビゲーションツール「Moribus Navi」、2つ目はインフルエンサーマーケティングツール「Moribus Casting」、そして3つ目が、次世代ソーシャルコマースプラットフォーム「Moribus Community & Commerce」。これらを総合して、次のフェーズをどう展開するかについても検討しています。

―プロダクトビジョンや世界観というお話がありましたが、具体的にはどのようなことを目指して開発なさっているのでしょうか。

AIテクノロジーを使って、消費者の購買プロセスを手助けすることを目指しています。簡単にいうと、人々が気持ち良く買い物できるように、購入に至るまでの道筋をデザインしていくということです。

ソーシャルメディアが浸透したことで、今は情報量がとても多い状態になっていますよね。情報がたくさんあることはメリットであるという考え方もありますが、実は情報が多すぎるために消費者がスムーズに気持ち良く買い物できなくなっているという現実もあります。

例として、ある人がInstagramで何かを見つけてから購入するまでのプロセスを整理してみましょう。

1. Instagramの発見タブで気に入った洋服を見つける。
2. 洋服のブランドを確認し、そのInstagram公式アカウントを見てみる。
3. 公式アカウントからECサイトへのリンクがあったので、ECサイトを見てみる。
4. ECサイトで商品を探して商品紹介を見てみる。
5. 購入前にブランドについての口コミ情報を知りたいと思い、もう一度Instagramに戻って投稿を探す。
6. 他の人の投稿でも好意的なブランドだったので、納得して購入する。

ほしいものを見つけてから、複数アプリを行き来しながら6つのステップを踏み、ようやく購入に至っています。これをもっとスマートで気持ち良い買い物にするにはどうすれば良いのかということを考え、AIテクノロジーでサポートするということを私たちは目指しています。

【インタビュー】AIで潜在顧客を発掘ーBtoCをサポートするAIQのMoribus(前編)1

―AIを使うと、購買プロセスがどのように改善されるのでしょうか。

私たちはこれから、需要予測や市場規模の予測、潜在顧客の発掘などをAIテクノロジーで実現していきたいと考えています。Instagramでは、その人が気に入りそうな投稿が発見タブなどでレコメンドされるようになっていますが、同じような考え方ですね。人々の属性や購買プロセスを可視化して、必要な人に必要な情報を届ける。そうすることにより、人々がもっと楽に気持ち良く買い物できるようになるだけでなく、企業が潜在顧客を発掘する機会も作れると思っています。企業に対し、「今まではこういう属性の人を顧客としてとらえていたけれど、実はこういう属性の人たちも顧客になってくれる可能性がありますよ」といった提案ができるような状態を実現したいと考えています。

―では、そのような世界を目指す中で、今はどの段階まできていますか。

3つのプロダクトを提供して皆様に使っていただくことでベースはできあがったので、次のステップに向けて色々な検討をしています。たとえば、これまでは3つのプロダクトがそれぞれ独立して動いていたのですが、相互のデータを行き来させることでさらに人々の属性や趣味嗜好などが可視化されていくと思うので、そういったことも進めていきたいですね。

―そもそも3つのプロダクトに関連性はあるのでしょうか。

私たちは消費者を起点にして見ているので、すべてが人々の買い物を手助けするというところにつながっていると考えています。先ほど、「人々がインフルエンサーの投稿を見て気に入った商品を見つけ、それから企業アカウントの投稿を見て、口コミを見て…」という購買プロセスの話をしましたが、その視点で開発したのが3つのプロダクトです。ですので、本質的にはつながっているのです。

―なるほど。プロダクトを使用する顧客はマーケティングを行っている企業ですが、プロダクトはその先の消費者を見て作られているということですね。インタビュー後編では、消費者を起点にしたプロダクト開発の今後について、そして矢野さんのプロダクトに対する考え方などについて伺っていきたいと思います。

▶︎▶︎【インタビュー】AIで潜在顧客を発掘ーBtoCをサポートするAIQのMoribus(後編)に続く

アイログ編集部
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