ペルソナは、マーケティングにおいて検討すべき項目の一つです。インスタ投稿においても、「この人に向けて投稿する」という人物(ペルソナ)を決め、その人が知りたい情報を投稿していくという運用戦略を立てることが重要です。そうしなければ、必要な情報を正しく届けられず、自社の顧客となるフォロワーを獲得できなくなってしまうからです。
とはいえ、ペルソナを決めようと言われても、何をどう考えたら良いのか迷うこともあるでしょう。そこでこの記事では、インスタ運用の担当者が投稿戦略を立てるにあたっての、ペルソナの具体的な内容や決め方を解説していきます。
目次
ペルソナとは
ペルソナとは、マーケティング施策のターゲットの中で最も典型的な人物像を、具体的に表したもののことをいいます。
自社商品のターゲット層を「ビジネスパーソン向け」「30代向け」のように決めているとすると、それをもっと具体的に「この人」とイメージできるようにしたのがペルソナです。例えば、次のように設定します。
項目 | 内容 |
氏名 | 田中陽一 |
年齢 | 35歳 |
職業 | 家電メーカー勤務 PCの営業担当 年収600万円 |
居住地 | 東京都練馬区(通勤1時間) |
家族 | 妻(33歳)子供(5歳) |
プライベートの過ごし方 | 土日が休みなので、子供と公園に行ったりして家族と過ごすことが多い。 健康診断の数値がよくなかったのでスポーツジムに入会した。ジムには週に3回程度通っている。 週末の夜にはお酒を飲むが、最近はカロリーオフや糖質オフなどのものを選んでいる。 |
このように、具体的にどのような人なのかをイメージできるところまで決め、さらに趣味嗜好、行動内容なども細かく設定していきます。
ペルソナの考え方は、インスタなどのSNSでも、WebサイトのSEO記事でも基本的には同じです。できる限り細かく人物像を描いていくことが重要です。
ペルソナを設定する目的
インスタ投稿を始めるにあたり、ペルソナを設定する目的は、大きく2つあります。
- 投稿する相手をイメージしやすくする
- 投稿内容の一貫性を保つ
投稿する相手をイメージしやすくする
インスタ投稿を始めるにあたり、ターゲットを「ダイエットしたい人」のように決めたとします。しかし、ダイエットしたい人も様々なので、全員が同じ情報を欲しがっているとは限りません。
例えば、運動が得意なAさんは、スポーツジムに通って筋トレと有酸素運動を中心としたダイエットを考えるかもしれませんが、運動が好きではないBさんは、ダイエット料理を自炊して痩せようと考えるかもしれません。同じ「ダイエットしたい人」でも、その人によって必要とする情報は異なるのです。
「ダイエットしたい人」とすればターゲットを絞れているように感じられるかもしれませんが、あなたがインスタで紹介したい情報に本当にフィットした人に向けて投稿するためには、より具体的に「誰に向けて投稿するか」を明確にする必要があります。ペルソナは、それをイメージしやすいように設定するのです。
投稿内容の一貫性を保つ
インスタ投稿では、内容の一貫性を保つことが大切です。例えば、普段は筋トレの投稿をしているのに、同じダイエットの話題だからとヘルシースイーツレシピを投稿しても、それは喜ばれる情報ではないからです。
しかし、「筋トレが好きなAさん」に向けて投稿を続ければ、このようなことは起こりません。ペルソナを設定すると、このように投稿内容の一貫性を保てるというメリットがあります。
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ペルソナを設定する方法
ペルソナを設定する方法はいろいろありますが、ここではその中から1つの方法をご紹介します。
- ターゲットを明確にする。
- データを集め、ターゲットとなる人たちの抱えている課題を洗い出す。
- ターゲットの中から特に典型的な人(ペルソナ)の人物像を作る。
- その人物が解決したい課題を絞る。
- その人物に向けてどういう投稿をすれば課題を解決できるかを考える。
- 最後に、その投稿がターゲット全体にも当てはまるかどうかを確認する。
ターゲットを明確にする
まずは、ターゲットを整理します。そして、「30代でダイエットをしたい男性」のように、自社のターゲット、インスタ投稿のターゲットに当てはまる層を明確にします。
データを集め、ターゲットとなる人たちの抱えている課題を洗い出す
次に、アンケートやワークショップなどを行い、その人たちがどのような課題を抱えているかを確認します。例えば、次のような課題です。
- 健康診断の結果がよくなかったので改善したい
ペルソナ設定に失敗するケースでは、マーケティング担当者がこの課題を自分の勘や思い込みで決めてしまっていることも多く見られます。しかし、ここを間違えるとインスタ運用が意味のないものになってしまうので、必ずデータを基にして決めることが重要です。
ターゲットの中から特に典型的な人(ペルソナ)の人物像を作る
「30代でダイエットしたい男性」「健康診断の結果がよくなかったという課題を持っている人」と決まったら、それに当てはまる典型的な人物を作っていきます。これが、いわゆるペルソナです。氏名や年齢に始まり、休日の過ごし方や趣味嗜好など、細かい設定も作り込んでいきます。
その人物が解決したい課題を絞る
ここで決めた人物が抱えている課題を、もっと具体的に絞っていきます。例えば次のような内容です。
- 痩せるだけでなく筋肉もつけて引き締めたい。
- 好きなものを食べることはやめたくない。
- お酒をやめずに痩せたい。
このように課題を具体的に絞ると、解決方法として「筋トレと有酸素運動をする」のような内容が浮かびます。しかし、ただ「健康になりたい」という曖昧な内容のままにしていると、その解決方法には「食事を和食中心にする」「お酒をやめる」なども含まれてしまい、投稿内容が本当の課題と合わなくなってしまうのです。課題をできるだけ具体的に決めておくのは、それが理由です。
その人物に向けてどういう投稿をすれば課題を解決できるかを考える
ここまで絞り込むと、その人物が知りたい情報が見えてくるでしょう。例えば、「有効な筋トレ方法」「筋トレで怪我をしないコツ」「自宅でもできる1日5分の筋トレ」などが挙げられるかもしれません。
ペルソナを詳しく設定し、課題をしっかり絞り込んでおけば、その人が必要とする情報を一貫して投稿し続けることができるのです。
最後に、その投稿がターゲット全体にも当てはまるかどうかを確認する
投稿内容が決まったら、最初に設定した「30代でダイエットをしたい男性」という自社のターゲット層のニーズに合っているかどうかを確認します。設定したペルソナはターゲット層の中の最も典型的な1人なので、ペルソナに向けて作成した投稿はターゲット層にも当てはまっているはずです。間違いなく当てはまっていることが確認できたら、投稿します。
まとめ
この記事では、インスタ戦略で重要なペルソナ設定について解説しました。
- ペルソナとは
- ペルソナを設定する目的
- ペルソナを設定する方法
ペルソナを設定しておくと、インスタ投稿にブレが生じることがなくなり、消費者が本当に必要としている情報を投稿できるようになります。この記事を参考に、ぜひ自社のターゲット層を見直し、ペルソナを設定してみませんか。