Instagramのインサイト分析の基礎から実践まで徹底解説!

Instagramを企業アカウントで運用する際、ただインスタ映えする写真を投稿するだけの「なんとなく運用」では、ビジネス成果を出すことは困難です。フォロワーを増やし、投稿の反応率を高めるためには、データに基づいた戦略的な分析が不可欠です。
本記事では、企業のInstagram運用担当者に向けて、Instagramの分析の基本から実践的な手法、見るべき重要指標、具体的な目標設定までを徹底的に解説します。
目次
SNS分析の重要性
従来のテレビCMだけでは「ブランド想起」が起きにくくなっているため、企業にとってInstagramなどのSNS分析は必須となっています。
特にInstagramは、ブランディング(ブランド想起)のためのSNSとして利用される傾向が強いです。投稿ごとにURLを設置できない仕様のため、売上に直結する広告媒体ではありません。Instagramでのエンゲージメントを高める分析が、ブランドイメージの向上につながります。
また、競合他社のアカウントを比較対象として分析することで、自社だけの分析では発見できない多くのインサイトやノウハウ、知見を得ることができ、運用を改善するヒントが見つかります。
分析を行うことで、自社独自のノウハウを積み上げ、ブランドイメージの向上で競争優位性を築くことができます。
インサイト分析でできること
Instagramの基本的な分析は、Instagramアカウントのインサイトに基づいた数値から改善点や成功要因を見つけ出します。
ユーザーに支持される投稿を把握し、フォロワーを増やしたり、投稿の反応率を高めたりするための分析を行います。
投稿の分析は、投稿ごとの「いいね数」や「コメント数」といったエンゲージメントを確認します。
曜日や時間帯ごとの平均反応率を分析することで、ユーザーが最も反応するタイミングを把握し、投稿を最大化するための戦略を立てることができます。また、過去にエンゲージメントの高かった投稿を一覧で確認し、どのような投稿がユーザーに支持されるのかを把握することも可能です。
広告を使ってフォロワーを増やすことは比較的簡単ですが、エンゲージメントが下がる可能性があるため、闇雲にフォロワー数を増やすだけでは不十分です。インサイトを活用し、数字的根拠を持ってPDCAサイクルを回すことで、再現性高くアカウントを成長させることができます。
Instagramの分析で大事な視点
Instagramのミッションを理解
Instagramのミッションは、「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」です。つまり、ユーザーにとって「大切な人」や「大好きなこと」とユーザーを近づけるコンテンツを提供することで、Instagram運営側から評価され、アカウントが伸びやすくなります。
ユーザー視点運用設計
アルゴリズムに基づいて運用するためには、ユーザーから「モテる」運用を目指します。自社にしかない個性を開示し、ユーザーが声をかけやすいような工夫を施し、頻繁にコミュニケーションをとることで、より多くのユーザーから支持されるでしょう。
分析前に確認するべきインサイトの指標
Instagramインサイトは、Instagramが公式に無料で提供している分析機能です。アカウントをビジネスアカウントに切り替えることで利用可能になります。
インサイトでは非常に多くのデータが確認できますが、アカウントを伸ばすためには特に見るべき指標があります。
分析する前に確認しておきたい指標
分析をする前にInstagram分析担当者が確認しておきたい数値項目があります。

1. 閲覧数
閲覧数は、その投稿を見た人がどれくらいいるか、つまり投稿が表示された回数を示す指標です。ウェブ広告で使われる「インプレッション数」と同じ意味を持ちます。
2. フォロワー数
フォロワー数は、アカウントの影響力や発信力を測る上で重要な指標です。特にBtoCビジネスモデルの企業であれば、最低でも1,000人、できれば10,000人以上に増やしておくことが望ましいとされています。
フォロワー数が多いと、ユーザーは「お!フォロワー数が多いアカウントだ!私もフォローしてみよう!」という心理になりやすく、影響力を大きくするために不可欠です。
3. エンゲージメント数
いいねやコメント、保存、シェアなどのエンゲージメント数を見ることで、投稿に対するユーザーの反応数を示します。ユーザーとのコミュニケーションの指標で、ブランド想起とも結びつけて重要視されるKPIです。
4. 投稿保存数
投稿保存数は、ユーザーが気に入った投稿をブックマークするために保存した機能の回数です。ユーザーが「あとでゆっくり確認したい!」「このレストランはチェックしたい!」といった理由で投稿を保存するため、どれくらい良い投稿ができたかを示す指標となります。
5. ハッシュタグがついた投稿数
ハッシュタグがついた投稿数を数値として見ることで、仕掛けたハッシュタグがどれだけ多くの人に拡散されたかを示す指標として見ることができます。自社製品などのキャンペーンにおいて、どれだけ情報が広まったかを知る上で重要視されます。また、どのハッシュタグが一緒に付けられたかを分析することで、効果的なハッシュタグの組み合わせや次回の投稿に使うべきハッシュタグのヒントを得ることができます。
これらの指標はInstagramの運用でよく目標数値(KPI)としても設定される項目です。下記記事はインスタ運用のKPI・KGI設定についての解説記事です。こちらもぜひ参考にしてみてください。
【担当者必見】Instagram運用におけるKPI・KGIの設定指標と作成方法を徹底解説
Instagramのインサイト分析で押さえておきたい4つの指標
Instagramの分析では現状の数値を確認・分析し、ユーザー視点での投稿の改善を検討することで数値の改善につながります。アルゴリズム的に優遇されるためには、インサイトで確認できる以下の4つの数値を改善することが特に重要です。

1. 保存率
保存率とは、ユーザーが自社の投稿を保存した割合です。保存率が高い投稿は、ユーザーの滞在時間を伸ばすことにつながり、Instagram運営側からレコメンド(おすすめ表示)されやすくなります。結果的にリーチ数を増やす効果が期待できるため、重要な指標です。
保存率は各投稿ごとの保存数とリーチ数を確認し、「保存数÷リーチ数」で算出できます。目標値としては2%以上、3%を超えると高い確率でバズを引き起こす可能性があります。
2. ホーム率
ホーム率とは、フォロワーがフィード(タイムライン)から投稿を見た割合です。ホーム率が高いと、フォロワーとの親密度が上がり、投稿がレコメンドされやすくなるため、重要な指標です。
ホーム率はフォロワーの閲覧数とフォロワー数を確認し、「フォロワーの閲覧数÷フォロワー数」で算出できます。目標値は60%以上で、この数値を超えると比較的バズが生まれやすくなります。
3. プロフィール遷移率
プロフィール遷移率とは、投稿からプロフィールに移動したアカウントの割合です。プロフィールにアクセスしないとフォローにつながらないため、フォロワー数アップに欠かせない指標です。
プロフィール遷移率はプロフィールアクセス数とリーチ数を確認し、「プロフィールアクセス数÷リーチ数」で算出できます。目標値は3〜5%です。
4. フォロワー転換率
フォロワー転換率とは、プロフィールに移動したユーザーの中で、実際にフォロワーになったユーザーの割合です。フォロワー増加に直結する重要な指標です。
フォロワー転換率はフォロワー増加数とプロフィールアクセス数を確認し、「フォロワー増加数÷プロフィールアクセス数」で算出できます。目標値は6〜8%です。
投稿タイプで見る指標は違う!投稿タイプ別の分析視点
フィード、ストーリーズ、リール、ライブ動画など、コンテンツタイプ別に指標を確認し、それぞれの特性に応じた分析を行うことが重要です。

・フィード投稿
リーチ数と閲覧数が重要です。
ハッシュタグや発見タブ経由で新規ユーザーからの流入を得やすいため、ハッシュタグ戦略の見直しが有効ですが、近年はハッシュタグ単体での効果が低下しているため、現在のトレンドや検索ニーズに合った言葉への置き換えや組み合わせを行いましょう。
・ストーリーズ
基本的にフォロワーへ向けたコンテンツであり、フォロワー数に対するリーチ率をチェックし、エンゲージメントを高める工夫が必要です。
特に次のストーリーズの数値が多い場合は、フォロワーの「見たい」に応えられていない可能性があり要注意です。
・リール
圧倒的なリーチの爆発力を持っており、アカウント運用において重要な要素です。リーチしたアカウント数、再生数、いいね数、コメント数、シェア数、保存数といった詳細な数値で分析することで、伸びやすいリールの傾向を言語化し、再現性を持たせやすくなります。
Instagramのインサイト分析でアカウントの成長を伸ばし、売上向上につなげる!
本記事では、Instagram運用における分析の重要性や具体的な指標について解説しました。データに基づいた分析と改善を繰り返すことで、フォロワーを増やし、エンゲージメントを高めることが可能です。特に「保存率」「ホーム率」「プロフィール遷移率」「フォロワー転換率」といった重要指標を意識することで、アカウントは着実に成長していくでしょう。
しかし、アカウントの成長を実際の「売上」につなげるには、さらに戦略的なステップが必要です。
「分析方法や見るべき指標はわかったけれど、具体的にどう売上につなげればいいの?」
「フォロワーは増えてきたのに、なかなか購買に結びつかない」
このようにお悩みではありませんか?
今回、Instagram経由で売上を作るための具体的な3つのステップをまとめた、無料のホワイトペーパーをご用意しました。
この資料では、アカウントの成長に不可欠な「潜在顧客へのリーチ」から、その顧客を「フォロワー」にし、最終的に「購買」へと導くまでの具体的なノウハウを解説しています。
データ分析の次のステップとして、ぜひご活用ください。
弊社のInstagram運用支援については、Instagram運用支援のページをご確認ください
最近の記事
タグ
カテゴリー
アーカイブ
-
2022




