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【企業向け】Instagram UGC徹底活用ガイド!集め方・効果・注意点まで網羅

【企業向け】Instagram UGC徹底活用ガイド!集め方・効果・注意点まで網羅
【企業向け】Instagram UGC徹底活用ガイド!集め方・効果・注意点まで網羅

Instagramの重要性が高まる一方で、質の高いコンテンツを継続的に用意することにハードルを感じる企業も少なくありません。
Instagram運用において、UGCの活用は今や不可欠な戦略となっています。

本記事では、企業のInstagram運用担当者向けに、UGCの定義からその効果、具体的な活用方法、注意点、そして効率的な運用に役立つツールを解説します。

目次

UGCとは?Insatgramにおいて重要視される理由

UGCの基本理解

UGCとは「User Generated Contents」の略で、ユーザー自身が作成し、発信するコンテンツ全般を指します。
具体的には、SNSに掲載されるプロフィールや投稿、ブログ、ユーザーレビュー、口コミなどが該当し、テキストだけでなく写真や動画も含まれます。企業が発信する広告や公式情報は、UGCには含まれません。

UGCと似た用語に「CGM(Consumer Generated Media)」がありますが、これは「食べログ」や「クックパッド」のように、UGCによって構成されているメディアそのものを指します。

なぜInstagram運用にUGCが不可欠なのか

Instagramが企業運用において不可欠とされる理由はいくつかあります。

なぜInstagram運用にUGCが不可欠なのか

①幅広いユーザー層への拡大

日本でInstagramが普及し始めた2016年頃は「インスタ映え」「キラキラ女子」といったイメージが強かったですが、現在では男女差が減少し、30代以上のユーザーも増え、全世代が利用するSNSへと成長しています。
2023年の総務省調査では、Instagramの利用率は全年代で56.1%に達しています。LINEやYouTubeに次ぐ国内第3位のプラットフォームとなっており、情報収集や商品・サービスの認知に大きな影響を与えています。

②消費者の購買行動への影響

もともとUGCは消費者の購買行動に大きな影響を与えます。従来の企業による広告は「良い部分だけを伝える売り込み」と捉える消費者が増える一方で、UGCは一般ユーザーによる発信であるため、消費者と同じ立場でのリアルな使用感や率直な感想が分かり、信頼度や影響度が高いという特徴があります。商品購入前にInstagramで検索し、購入判断をする人が増えていることからも、その影響力が伺えます。

③コスト効率の高さ

UGCが起きると無料で情報を拡散されるため、広告費を掛けずに製品やブランドを認知してもらうことができる非常に有効な手段です。また、自社で素材を制作するコストを削減でき、コンテンツ制作の負担軽減にもつながります。

UGCとインフルエンサー投稿の違い

UGCとインフルエンサーマーケティングは混同されることがありますが、明確な違いがあります。

  • UGC
    投稿者に広告料を支払わず、自然発生的に口コミ投稿したものを指します。そのため、広告ではなく第三者による口コミに分類されます。
  • インフルエンサーマーケティング
    企業がインフルエンサーにフィー(広告料)を支払って投稿を依頼するものです。これは広告に分類されます。ただし、インフルエンサーを活用して一般ユーザーのUGC生成を促進する施策は有効であり、UGCの文脈で語られることもあります。

Instagram運用におけるUGCの4つのメリット

InstagramでUGCでの自社に関する投稿が増えることは、企業に多岐にわたるビジネスメリットをもたらします。

Instagram運用におけるUGCの4つのメリット

1. リーチ数の拡大と新規顧客獲得

ユーザーが自社製品やサービスについてUGCが起きることで、ユーザーのフォロワーにも企業の認知が広がります。これは、自社アカウントのフォロワー以外へのリーチを可能にし、新たな顧客層へのアプローチにつながります。
製品やサービスについて投稿したユーザーのフォロワーは、属性が似ている可能性が高く、単なる認知拡大に留まらず、資料請求や購入などにつながりやすいというメリットがあります。

2. 消費者の信頼獲得と購買行動への影響力

UGCはリアルなユーザーの体験談であるため、消費者に親近感や信頼感を与えやすい特徴があります。商品購入を検討しているユーザーは、実際に商品・サービスを利用している「リアルな声」を見ることで、安心感を得られます。
Instagramは、企業アカウントからの情報よりも、一般ユーザーの投稿の方が「おすすめ」に表示されやすい傾向があるため、より信頼を獲得しやすいといえます。
また、写真や動画といったビジュアル情報が豊富であるため、テキストだけでは伝えきれない使用感や魅力を直感的に伝え、ユーザーの購買意欲を強く刺激します。

3. 制作コスト削減とアイデア創出

企業は自社でコンテンツや投稿素材を制作するコスト(費用、人件費、時間)を削減できます。継続的なSNS運用には多くの素材が必要ですが、ユーザーの優れた投稿を利用できれば、素材不足やアイデア切れに悩むことも少なくなります。

また、UGCは新しい視点をもたらします。プロのカメラマンでは絶対に撮らないような構図や加工がされた写真も多く、それらが「広告臭」を感じさせず自然に受け入れられるため、ユーザーの抵抗感を和らげることができます。

4. ブランドイメージ向上とファン化

UGCを積極的に活用する企業アカウントは、一方的な広告を流すアカウントとは異なり、ユーザーにより身近な存在だと感じさせます。
例えば、「あなたの投稿した写真を使ってもいいですか?」といったメッセージは、企業の中にいる「人」を感じさせ、ユーザーとの距離を縮めるきっかけとなります。

UGCの使用許可のやりとりといったコミュニケーションを通じて、ユーザーは企業へのロイヤリティを高め、コアなファンになる可能性も秘めています。

Instagram UGCの3つの活用パターンと収集方法

インスタ運用でのUGCの活用パターンを紹介

インスタ運用でのUGCの活用パターンを紹介

1. ユーザー投稿をリポストするパターン

ユーザーの投稿をリポストするだけのシンプルな方法です。

この方法の最大のメリットは、運用コストを低く抑えられる点です。

例えば、製品を販売している企業の公式Instagramアカウントが、製品を意味するハッシュタグを付けたユーザー投稿をリポストすることで、コミュニティの活性化につなげることができます。

ただし、コンテンツの内容を企業側でコントロールできる度合いが低く、思うようなUGCが集まらない場合、予定通りの投稿頻度を維持できない可能性があります。

2. UGCと企業の投稿を組み合わせるパターン

自社で企画・制作した投稿と、ユーザーからのUGCを織り交ぜて投稿していく方法です。キャンペーンやコンテストの開催時にUGCを募ったり、通常のユーザー投稿の中から優れたものをピックアップしたりします。
この方法では、自社のアピールしたい方向性をコントロールしやすく、コンテンツ内容が安定するため、バランスの取れた運用が可能です。

自社のクリエイティブ制作コストとUGC選定・許可取得の手間がかかる点には注意が必要です。

3. Instagram以外でのマーケティング活動

InstagramのUGCは、公式アカウントでのリポスト以外にもさまざまなマーケティング活動に活用できます。

ECサイトの口コミ活用
UGCをECサイトやホームページに「お客様の声」として掲載する方法です。
従来の口コミと異なり、Instagramの投稿はリンクや投稿内容をたどることで投稿者を特定できるため、信憑性が高く、ユーザーが具体的な使用感をイメージしやすくなります。

UGCの投稿を広告素材としての活用
UGCの投稿を広告素材として活用することで、より自然な形で訴求できます。UGCを活用した広告は、オーガニック投稿の中に溶け込み広告に対する不信感を軽減し、クリック率やコンバージョン率の向上につながりやすくなります。InstagramにはUGCを広告として配信できる「ブランドコンテンツ広告」というメニューも存在します。

インスタ運用でUGCを増やす具体的な方法

UGCを効率的に収集し、増やすためには、以下の方法があります。

インスタ運用でUGCを増やす具体的な方法

魅力的なアカウント運用と独自のハッシュタグ設定

まず、UGCを獲得する前提として、魅力的な自社アカウントとコンテンツを運用し、フォロワーを集めることが不可欠です。ユーザーは、魅力や共感できるポイントがある場合に、自発的にInstagramに投稿を行う傾向があります。

UGCの獲得には自社独自のハッシュタグの作成が欠かせません。ユーザーが自社に関する投稿をする際に、どのハッシュタグを使えば良いか迷わないようにするためです。
ブランド名やコンセプトを組み合わせた造語(例:ユニクロの「#UNIQLOコーデ」)など、覚えやすく打ちやすい内容にすることがコツです。単純なブランド名だけでは、リポスト用とは知らずに意図せず使われてしまう可能性もあるため、一工夫加えることが推奨されます。
作成したハッシュタグは、公式アカウントのプロフィール文やキャプションなどで指定し、ユーザーに使用を促しましょう。

ユーザー参加型キャンペーンと特典設計

ハッシュタグ・プレゼントキャンペーンは、短期間で効率的にUGCを獲得できる有効な手段です。
特定のハッシュタグを使ってコンテンツを投稿してもらうキャンペーンを展開し、投稿者に抽選でプレゼントや割引クーポンなどを提供することで、ユーザーの投稿意欲を高めます。

商品梱包箱の中に、「指定ハッシュタグを付けて投稿してくれたら特典あり」といったメッセージを記載したハガキを同封するなどの導線設計も有効です。
ただし、Instagramでは、フォローやいいね、コメントなどのやり取りの見返りに金銭や金券などのプレゼントを提供することは禁止されています。キャンペーンを実施する際は、必ずガイドラインを確認し、規約に反しない形で企画することが重要です。

インフルエンサーとの連携

インフルエンサーやブランドのアンバサダーと提携し、UGCの投稿を促進することも有効です。
インフルエンサーに投稿を依頼することで、一般ユーザーのUGC投稿を発生させる「火付け役」となります。インフルエンサーが商品を使用する姿を見せることで、フォロワーは「自分も使ってみたい!」と感じ、自然にUGCが広がりやすくなります。
インフルエンサーとコラボした限定商品セットの紹介やインスタライブなども、購入者によるUGC投稿を促す施策として有効です。

インフルエンサー選定においては、フォロワー数だけでなくエンゲージメント率やリール再生率を重視し、ブランドの世界観と統一した投稿ができるインフルエンサーを選ぶことが重要です。

イベント開催や商品・パッケージ改善

ユーザーが商品やサービスを体験し、投稿したくなるような機会を創出することが重要です。

無料サンプルの配布
無料サンプルを配布することで、商品を購入していない潜在顧客に、投稿を促すことができます。

イベントの開催
展示された商品の撮影機会を提供できるイベントを開催することも有効です。

例えば、インフルエンサーやメディアを招待した新商品紹介イベントや、ECサイトのみで販売しているブランドのポップアップイベントなどが考えられます。

商品やパッケージの改善
商品自体やパッケージを改善することもUGC発生につながります。思わず写真を撮影してシェアしたくなるようなデザインを検討してみましょう。
また、完成形が美しい商品や特徴的な商品は写真UGCが出やすく、完成までのプロセスに魅力があるサービスは動画UGCが出やすい傾向があります。

見本投稿でUGCのアイデア提供
多くのユーザーは「どのような投稿をすればよいのか分からない」と感じるため、企業側が見本投稿を作成し、UGCのアイデアを提供することが有効です。
特に拡散力の高いリール動画でサンプル動画を投稿し、具体的な構成や撮影ポイントを示すことで、ユーザーが投稿しやすくなります。

リール動画のリミックス素材提供
Instagramのリールには、他ユーザーのリール動画を引用して新規動画を作成するリミックス機能があります。リミックスしたくなるような「お題」となるリール動画素材を提供することで、リール動画のUGCが発生する可能性があります。

Instagram UGC活用の注意点とリスク対策

UGCを活用する際は、法的な側面やブランドイメージ保護のために、いくつかの注意点を押さえる必要があります。

Instagram UGC活用の注意点とリスク対策

投稿者への利用許諾とクレジット表記の徹底

投稿した写真や動画の著作権は、作成した投稿者にあります。そのため、企業がUGCを公式アカウントでリポストしたり、ウェブサイトや広告クリエイティブなどに無断で使用したりはできません。必ず事前に投稿者から使用の承諾を得る必要があります。

利用許可の取得
Instagramのコメント欄やDMを活用し、「公式アカウントで紹介しても良いですか?」といった形で連絡を取り、承諾を得ます。許可が得られた場合は、スクリーンショットを残しておくなど記録を残すことが推奨されます。

なお、写真や動画の著作権は投稿者にあるため、原則として加工や編集は行いません。もし加工が必要な場合は必ず投稿者への相談と許可が必要です。

直接承諾を得る以外に、UGC収集用の専用ハッシュタグを設け、リポストに合意しているとみなす規約を設けることもできます。ですが、ユーザーとのコミュニケーションの濃さを考えると、直接メッセージで許可を取る方がより良い関係を築けます。

クレジット表記
リポストする際は、キャプションに投稿者名を記載したり、タグ付けしたりすることが必須です。お礼や賞賛のコメントを添えることで、ユーザーの印象も良くなり、心象よく受け入れられます。

ハッシュタグの追加
リポストであることを示すために「#repost」「#regram」などの専用ハッシュタグを追加しましょう。

薬機法・著作権・ステマ規制への対応

薬機法
一般消費者の投稿であっても、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)の対象です。UGCを選定する際には、薬機法違反となる表現がないか十分に注意が必要です。
例えば、「化粧品でシワが完全に消えた」「サプリで髪が生えた」といった個人的な実感であっても、表現によっては薬機法違反となる可能性があります。

著作権
UGCの著作権は投稿者にあるため、無断利用は著作権侵害につながります。投稿を依頼してUGCを収集する際などには、利用規約を添付し、投稿と同時に活用への同意を求める方法もあります。

ステマ規制
企業が広告やPRであることを消費者に分からない形でコンテンツを表示する手法は、ステルスマーケティングとみなされます。報酬を支払って投稿を依頼する場合、「#PR」「#広告」「提供:〇〇」などの表記を明確に明示することが必須です。インフルエンサーが、企業との関係性をユーザーに伝えることで透明性が増し、信頼性向上につながります。

ネガティブなUGCの投稿への対応と危機管理

UGCにはポジティブな投稿だけでなく、クレームや批判などネガティブな内容が含まれる可能性もあります。企業側はこうした投稿に対して適切かつ誠実に対応することが求められます。

特に、炎上リスクに備えた対応が重要です。否定的なコメントやクレームに対して、真摯に耳を傾け、必要に応じて改善策を提示することで、かえってブランドへの好感度を高める機会にもなり得ます。
誤った情報が記載されているUGCも、炎上や企業イメージの低下につながるリスクがあるため、コンテンツの内容が正しいか確認することも大切です。

UGCの適切な管理と選定の重要性

UGCは複数のソーシャルメディアにまたがり、自由に作成されるため、管理が難しくなる場合があります。そのため、UGCを管理するためのフローやルールを作成し、定期的・継続的に管理を行う必要があります。また、UGCはコンテンツの質に差が出やすいため、自社のウェブサイトなどで活用する際には、適切なUGCを選定する力量が求められます。

新しいUGCの有無、投稿へのいいねやコメントなどのリアクション状況、指定ハッシュタグ付きUGCの内容やトレンド、炎上リスク、自社サイトでの表示方法の適切さ、利用許諾の状況などを定期的にチェックしましょう。

UGC効果を最大化するツール・サービス

UGCを効果的に活用し、運用を効率化するためには、UGC収集・分析ツールの導入や専門サービスの活用が有効です。

UGC収集・分析ツールの活用

UGCの発見
ハッシュタグ収集ツールを利用すれば、自動で自社独自のハッシュタグ投稿を収集し、選定作業を効率化できます。

利用許諾の進捗管理
活用したいUGC投稿の管理には手間がかかります。UGC投稿及び候補者の情報をエクセルシートなどに一括ダウンロードすることで管理作業を効率化する事ができます。

効果測定と分析
UGC収集・分析ツールは、UGC投稿数の推移を定量的にトラッキングしたり、UGCの内容や文脈のトレンドを分析したりするのに役立ちます。
UGCがSNS上でどれだけの反応を得たか、どれだけのユーザーに影響を与えたか、実際に購買行動にどれだけ導いたかといった効果を測定することが可能になります。

SNS運用代行・コンサルティング企業の活用

自社内でのリソースが不足している場合や、より専門的な戦略立案、運用、分析が必要な場合は、SNS運用代行やコンサルティングサービス企業に相談することも有効な手段です。これらの企業は、データに基づいた戦略立案から実行支援まで、幅広いサポートを提供しています。

Instagram UGCでビジネス成果へつなげよう

企業のマーケティング活動において、InstagramにおけるUGC活用は、もはや選択肢ではなく不可欠な要素となっています。

  • UGCは、一般ユーザーが作成するリアルなコンテンツであり、広告とは一線を画す信頼性と影響力を持っています。
  • フォロワー外へのリーチ拡大、消費者からの信頼獲得、コンテンツ制作コストの削減、ブランドイメージ向上など、多岐にわたるビジネスメリットをもたらします。
  • リポスト運用や自社投稿との併用、ECサイトや広告クリエイティブへの活用など、さまざまなパターンでUGCを戦略的に利用できます。
  • 独自のハッシュタグ設定、ユーザー参加型キャンペーン、インフルエンサーとの連携、商品・パッケージ改善、イベント開催など、UGCを増やすための具体的な施策を組み合わせることが重要です。
  • UGC活用を成功させる鍵は、「ユーザーとのパートナーシップ」です。ユーザーへの誠実な対応、UGCの適切な管理と選定を怠らないことで、ブランドの信頼性を高め、長期的な関係構築が可能です。


弊社のInstagram運用支援については、Instagram運用支援のページをご確認ください

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